荷受係助手へ
社長邸お勤めを終えた私は、郷里の先輩である福田さんの助手として荷受係となりました。郷里が同じということはありがたいもので、まず言葉(方言)が通じる。
入社して3 年目に、私は初めて仕事らしい仕事を与えられました。
当時の荷受係は、納品されてくる商品を検査のうえ、倉庫に収納することになっていました。当時は各自が自由に出荷してよいことになっており、商品を出したあとはまったく整理されずに汚れている。私は、あとの人が品揃えしやすいようにと考えて、倉庫を整理整頓しつつ、商品知識を勉強することにしました。夕方6時の終業時から夜10時までの4時間の自主夜業を始めたのです。
商品置き場の整理整頓、返品されてくる商品の再度の仕上げ、値下げすべき商品には印をつけるなど、そして仕入れ先、販売先など色々と修得しました。商品の整理にも私なりに工夫し、販売に直結した今でいう在庫管理的な在り方、出荷係が商品を出しやすいよう、色々と工夫もし商品の分類整理をしたので、誰いうとなしに「整理整頓の勝どん」という、あだ名で呼ばれるようになりました。在庫が知りたければ勝どんに聞けばすぐわかる、置いてある位置までわかると重宝がれました。