中国でのご恩返しが一区切りを迎えようとするなか、私にとって心に残る出来事が重なりました。１９９６年（平成８年）４月、勲四等瑞宝章を頂くことになったのです。１９７６年（昭和５１年）の藍綬褒章に続く栄誉を賜り、感謝と感激の心でいっぱいでした。今回の受章は、永年にわたりかばん業界と日本の経済発展に寄与したということで、私にとっては身にあまる光栄でした。

一生涯でお二人の天皇陛下に拝謁を賜ることは感慨無量であり、受章の喜びを胸に、これからもかばん作りを通して、世のため人のためにさらに尽くしていきたいという思いを新たにいたしました。

１９９７年（平成９年）６月には、上海市から上海市栄誉市民という大変名誉な称号を賜り、重ね重ねの喜びでした。これもひとえに社員の皆さんのご尽力と、中国関係スタッフのお力添えの賜物と感謝申し上げます。